★史料管理学演習  2019.2.23

史料管理学演習も最終日。それにしても、数の力は大きいです。古文書の資料整理でとまどっていた学生たちもこうした現代資料の整理については、やり方さえマスターすれば、ガンガンやってくれます。

今日は、スクラップブックの整理が中心だったのですが、あっという間に仕事を進めて、午前中にはほぼ終わってしまいました。


史料管理学演習後の書棚

28冊だった台本のファイルは40冊まで増え、26冊だったパンフレットのファイルは、42冊まで増えました。また、スクラップブックも68冊追加しましたが、バラのスクラップもあって、これをファイルに入れるとまだまだ増えます。このスクラップブックは、以前にも書きましたように、緒形さんがNHK大河ドラマ「太閤記」に主演された1965(昭和40)年からお亡くなりになる2007(平成19)年まで、実に42年分あります。これが緒形拳研究の基本資料になるのは間違いないですね。新聞や雑誌に載った、本人のインタビュー記事だけではなく、批評や批判の記事までありますから、ある程度客観的に見ていくことのできる資料ですし、なによりこの研究の目的であるそれぞれの時代背景に緒形拳という俳優や作品を位置づけていくことが可能になります。

中にはこのような資料もありました。スケッチブックの表紙は白雪姫と7人のこびとです。コクヨのスケッチブックなのですが、時代を感じます。これに緒形さんの太閤記に関する新聞や雑誌の切抜きを集めたスクラップブックです。太閤記を見て緒形さんのファンになった熊本の高校生が、緒形さんのために作り、プレゼントしたものです。中には同級生たちのインタビュー記事等もあって、当時のファンの生の声を聴くことできる貴重な資料です。日付は昭和40年7月16日。まだ、太閤記は放映中のことですね。「拳ちゃん お誕生日おめでとう!」の書き込みにも分かりますように、緒形さんの誕生日、7月20日に向けて作ったのですね。

だいぶ痛んではいますが、すでに54年の月日が流れています。緒形さんはこのスクラップブックを亡くなるまで大切に保管されていたのですね。もし、このスラップブックの贈った方がご存命なら、どんなに喜ばれるだろうねとみんなで話をしたものでした。こうしたものに出会えるもの資料整理の楽しさです。

馬場弘臣

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